今回は、承認欲求が強い人の原因と特徴。その対処法まで見ていきたいと思います。
承認欲求が強い人の原因
承認欲求が強い人の原因は5つです。
- 子供の頃の愛着関係
- 自己肯定感の低さ
- トラウマや失敗
- 精神的・心理的特徴
- 社会的な影響
1つずつ見ていきます。
子供の頃の愛着関係
子供の頃、特に幼少期に親から愛情が受けられなかった場合、おとなになっても承認欲求は強く求めます。
それは、心理的な発達と愛着に関係しています。
ただ、親がいなくても、親しい関係の人に甘えられる環境があれば、承認欲求を多くは求めません。
幼少期は、親からの無条件の愛情を受けるとこう思います。
「自分は価値がある存在だ」
一方で、愛情が欠けていると、逆に以下のように思い込みます。
「自分は愛されるに値しない」
「何かが足りない」
そのため、その不満を解決しようと、他者に自分の存在価値を評価してもらおうとします。そして、依存します。
- SNS依存
- 成果や地位の依存
- 過度の見栄張り
- 批判に対する強い拒絶反応
- 褒められたときの過剰反応
- 他人の期待に過度に応える
- 自分の意見を持たない
- 成果を求めすぎる
- 過労やバーンアウト(燃え尽き症候群)
- 過剰な自己表現(ジャンポケ斎藤)
- ドラマ化する傾向
- 依存的な人との関係
- 他者への過剰な束縛
- 嫉妬や比較
- 過度の競争心
- 危険な挑戦や無謀な行動
この他にもありますが、顕著なことところを挙げました。
自己肯定感の低さ
自己肯定感が低いと、他人からの評価に依存するので、承認欲求が強くなります。
ダメな自分を受け入れられないと、自己肯定感が低くなります。
多くの人は、できることとできないことがあります。
- 勉強ができてもスポーツができない。
- スポーツができても勉強ができない。
- 深く考えることができるが暗記が苦手
- 暗記が得意でも深く考えられない など
自己肯定感がそれなりに高い人は、できなくてもしょうがない、と思えます。
そして、自分のできることに集中して生活していきます。
しかし、自己肯定感が低い人はできないことに執着してしまうのです。
自己肯定感が低い人は、できないことがあると自分の価値を感じられなくなります。
そのため、「難しいこと」や「できないこと」を達成しようと頑張ります。
努力することは素晴らしいのですが、不得意なことにも全力になると疲れ果ててしまいますね。
ただ、周りから評価をもらおうとして頑張ります。
また、できないことができたとき、こう思います。
「やればできる」
この達成感があるため、できないことにもっと執着してしまいます。
しかし、できないと自分を責めてしまうのです。
この自己批判が自己肯定感を低め、さらに承認欲求を求めようとする悪循環に陥ってしまいます。
トラウマや失敗
承認欲求が強い人は、トラウマや失敗体験に過剰に反応します。
トラウマの代表例はいじめです。
いじめられるとこう思います。
「自分には価値がない」
そんな悲しい自分を補うために、他者の承認を得ようとします。
いじめられると、孤独や否定される不安が起きます。
自分には価値がある、その証明をするために、周囲に対して承認欲求を強く出してしまうです。
いじめは、自分のイメージを傷つけ、その傷を他者から直してもらおうとして、承認欲求が強くなります。
精神的・心理的特徴
不安傾向が強い人や、自己中心的な性格の人は、承認欲求を強く求める傾向があります。
不安傾向の強い人は、他者から安心を無意識に求めようとします。
承認をもらうことで、それを「安心の証」と認識するのです。
そのことで自己価値を確認できます。
自己中心的な性格の人は、他者から自分は特別な人間と思われたいです。
そのためには、必要ないのに違うことをして、他者の注目を浴びようとします。
そのことに存在意識を感じるのです。
そのために、承認欲求が強くなってしまいます。
社会的な影響
現代は、SNSの発展などで「いいね」やフォロワー数を求める傾向にあります。
「いいね」やフォロワー数は、目に見えるので多くの人に承認を得ることができます。
もっと「いいね」やフォロワー数がほしい意識し、承認欲求が過剰に強くなります。
また、学歴や収入などの競争社会も他者と比較し、上位にいると承認欲求が刺激され、さらに承認欲求が強くなります。
承認欲求が強い人の特徴10選
承認欲求が強い人の特徴を10選見ていきます。
- 成果を過剰にアピールする
- 上司への媚びやすい
- 他人の成果を横取りしがち
- 他人の評価に敏感
- 過剰な自己主張
- 他人を見下す言動
- 賞賛を求める行動
- 他人への過剰な干渉
- 評価に依存したモチベーション
- 嫉妬や競争心の表れ
成果を過剰にアピールする
承認欲求が強い人は、過剰に成果をアピールします。
自分の仕事ぶりや結果を、上司や同僚に繰り返し強調してしまいます。
またこんなことも言ったりします。
「自分がいなければダメだね」
このような言葉を聞いたら、なるべく逃げることをおすすめします。
2. 上司へ媚びやすい
承認欲求が強い人は、上司などに気に入られようと必死になります。
意見を求めてきたり、逆に極端に迎合する態度も取ります。
上司の言葉は絶対で、また常識にも過度に反応します。
そしていいます。
「私はこれだけ常識人なんです」
極端な常識人を見たら逃げるようにしたほうが得策です。
3. 他人の成果を横取りしがち
承認欲求が強い人は、他人の成果を横取りしてしまうことが多いです。
例えば、チームで成果が出たものでもこのように思います。
「私の手柄だ」
他の人が目立つことに苛立ちを覚え、自分が評価されることに振る舞うことが多いです。
4. 他人の評価に敏感
承認欲求が強い人は、他人の評価に敏感です。
上司や同僚などが言った些細な意見。この意見にとても過剰に反応します。
また、他人から褒められないと落ち込み、不満を表に表します。
5. 過剰な自己主張
承認欲求が強い人は、過剰な自己主張をします。
会議や打ち合わせなどで、必要以上に自分の意見ばかりをいいます。
他人の発言を遮ることもしばしば。
自分が中心にいたいというその願望がこのような行為につながっていきます。
6. 他人を見下す言動
承認欲求が強い人は、他人を見下す言動が多いです。
その理由は、他人を見下して自分の価値が上がったように思いたいからです。
他人の欠点や失敗はごちそうで、指摘をします。
自分が優れているという印象を他の人に与えようとしてこのような行動を取ってしまいます。
7. 賞賛を求める行動
承認欲求が強い人は、称賛を求めやすいです。
「私頑張りました!」
このようなアピールを繰り返し、褒められることを期待します。
やらなくても良い残業をやってみたり、無理なスケジュールをこなそうとする特徴があります。
8. 他人への過剰な干渉
承認欲求が強い人は、他人に過剰に干渉します。
他の人の仕事に口を出し、私のほうができると他の人に見せようとします。
リーダーシップを必要以上に取ろうとするので、周りは迷惑することもあります。
9. 他人の評価に依存したモチベーション
承認欲求が強い人は、モチベーションが他人の評価に依存します。
他人から褒められたり、感謝されると急にやる気をだします。
でも、その評価がないと全くやる気を無くし、手を抜くこともしばしば。
評価が低いときや、されないと不満がつのり批判的になります。
- 他人から褒められたり感謝されると急にやる気を出すが、評価がないと手を抜く。
- 評価が低いと、不満を抱いたり批判的になる。
10. 嫉妬や競争心が凄い
承認欲求が強い人は、嫉妬心や競争心が凄いです。
同僚が褒められると態度でわかるくらい嫉妬します。
他の人よりも目立つために無理をすることもしばしばあります。
承認欲求が強い人の対処法
承認欲求が強い人の対処法を8つ見ていきます。
- 適度に承認を与える
- 話をよく聞く
- 自分の立場を明確にする
- 対抗しない
- 距離感を保つ
- 他人の評価ではなく自己評価を促す
- 必要であれば第三者に相談する
- 自分を守るためにスルースキルを活用
適度に承認を与える
承認欲求が強い人の対処法は、適度に承認を与えましょう。
「ここ凄いね」
具体的に褒めてあげると安心します。
でも、過剰な褒め言葉は厳禁です。それはその褒めに依存するからです。
満たしすぎず、無視もしなし。これが鉄則です。
適当な範囲内で評価するのが重要になってきます。
2.話をよく聞いてあげる
承認欲求が強い人の対処法は、話をよく聞いてあげることです。
ただ、本気で聞いてはいけません。共感しながら受け流す感じが良いです。
承認欲求が強い人は、とにかく自分の話を聞いてほしいのです。
聞いてあげるときはこのように言うと効果的。
「そうなんですね」
このように共感してあげると、とても喜んでくれます。
しかし、共感はしても深入りは禁物です。もっと話を聞いてほしいと依存してきます。
また、アドバイスや反論は必要以上にしないで、受け流すことが重要です。
このようなことで、承認欲求が強い人は満足してくれます。
無理な要求は飲まない
承認欲求が強い人の対処法は、無理な要求は飲まないことです。
承認欲求が強い人は、褒められることや認めら得るために無理な要求をしてきます。
そんなときは、要求は飲まず、自分の立場をはっきりさせましょう。
「ここまでしか対応できない」
このように自分と他人には境界線があり、それを明確に引くことが大事です。
対抗しない
承認欲求が強い人の対処法は、対抗しないことです。
承認欲求が強い人は自慢やアピールをしてくることが多いです。
その時に、張り合うとさらに承認欲求が強まります。
そんな場合はこのようにさらりと言いましょう。
「すごいですね」
無駄な競争は避けることが得策です。
距離感を保つ
承認欲求が強い人の対処法は、距離感を保つくことです。
無駄に親しく付き合うと振り回されてしまいます。
承認欲求が強い人とは適切な距離感を保つことが大切です。
物理的な距離だけではなく、心理的な距離も取りましょう。
そのことで、必要以上にエネルギーを使わないことが大事です。
他人の評価ではなく自己評価を促す
承認欲求が強い人の対処法は、自分で自分を評価できるように促すことも大事です。
他人の評価だけではなく、自分がどのように評価できるかです。
「自分ではどう思いますか?」
このように問いかけることで、自己の評価を意識させます。
そのことで、他人の評価に依存してことに気づきます。
この気づきが大切で、自己評価を意識させる方向に導くと良い場合もあります。
自分を守るためにスルースキルを活用
承認欲求が強い人の対処法は、最終的にはスルースキルが重要です。
相手の行動にイライラすると生活が振り回されます。
そんなときはこう思いましょう。
「相手はそういう人なんだ」
- ポイント:感情的に巻き込まれない
相手の行動に対してイライラしたり振り回されそうになったらと割り切り、必要以上に感情を動かされないようにする。
必要であれば第三者に相談する
承認欲求が強い人の対処法は、第三者に相談することが重要です。
承認欲求が行き過ぎると、個人的に対応が不可能になります。
そんなときは、信頼のできる第三者に相談することをおすすめします。
上司・弁護士・役所などの第三者です。
第三者に相談して、対応を分担し分けることも有効です。
【まとめ】承認欲求が強い人の原因
承認欲求が強い人の原因は、幼い頃の愛情不足が多いです。
そのため、自己肯定感が低くなり、そのため大きくなって他者に承認欲求を求めることで欲求を解消しようとします。
その他にも、トラウマ、不安性格傾向、SNSや競争社会の影響などが、承認欲求を強くさせる原因でもあります。
承認欲求が強い人の特徴は、成果の過剰なアピール、嫉妬心、他人の評価への敏感さが目立ちます。
対処するには、適度の褒めと安心感。
話は聞いても聞き流す感じで深煎りしないことです。
また、心理的・物質的な距離を取ることもとても重要です。
スルースキルが身につけば、それを活用して振り回されないようにしてください。